新登場プロフィット ライトと廃盤となったプロムナードを比較

万年筆

セーラー万年筆のプロフィットシリーズに新しいシリーズが追加されました。

「プロフィット ライト」シリーズです。

この追加に合わせたように、終売が発表され、廃盤となったプロムナードというシリーズがあるのをご存知でしょうか?

セーラーのプロムナードは定番のブラックの他に特徴的なカラーバリエーションとインクの乾きにくいキャップを採用した、金ペンでは低価格帯の入門用万年筆といった製品でした。

2020年、このプロムナードの終売が発表され、寂しい思いを抱いておりました。

ところが翌年の2021年、非常に似た仕様のプロフィット ライトなるシリーズが登場し、驚きました。何と言っても、特徴的なカラーですから必然的にプロムナードを連想してしまいました。

そこで、この似ている新登場のプロフィット ライトと廃盤となってしまったプロムナードについて比較していきます。

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プロフィット ライトとプロムナードの仕様

左から、比較用のプロフィット Jr. S、プロフィット ライト(ブラック ゴールドトリム)、プロムナード(シャイニングブルー ゴールドトリム)、プロムナード(シャイニングレッド ゴールドトリム)

まずは、それぞれの仕様を比較してみます。

プロフィット ライトプロムナード
本体サイズφ17×135mm(クリップ部含む)φ17.4×136.7mm(クリップ部含む)
本体重量16.8g18.2g
ペン先14金・中型
シルバートリムはロジウムプレート仕上げ
14金・中型
シルバートリムはロジウムプレート仕上げ
ブラック ゴールドトリム
シャイニングレッド ゴールドトリム
シャイニングブルー ゴールドトリム
ブラック シルバートリム
ブラック ゴールドトリム
シャイニングレッド ゴールドトリム
シャイニングブルー ゴールドトリム
ブラック シルバートリム
インク方式コンバーター・カートリッジ両用式
(コンバータは別売)
コンバーター・カートリッジ両用式
(コンバータは別売)
字幅極細(EF)、細字(F)、中細(MF)、中字(M)、太字(B)、ズーム(Z)、ミュージック(MS)極細(EF)、細字(F)、中細(MF)、中字(M)、太字(B)
極細(EF)、太字(B)はブラック ゴールドトリムのみ
価格
極細・細字・中細・中字・太字(11,000円(税込))、ズーム・ミュージック(13,200円(税込))
11,000円(税込)
プロフィット ライトとプロムナードの基本仕様

プロフィット ライトの仕様はこちらを参考にさせてもらいました。

ゴールドトリム https://sailor.co.jp/product/11-1038/

シルバートリム https://sailor.co.jp/product/11-1039/

プロムナードの仕様は、セーラー万年筆公式では既に確認できなくなってしまっていましたので、スミ利文具店様のHPを参考にさせていただきました。

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プロフィット ライトとプロムナードの相違点

それでは、新しく登場したプロフィットライトとプロムナードの違い4点をご紹介します。

字幅の対応種

プロフィット ライトとプロムナードはペン先は同じですが、字幅のラインナップが異なります。

プロムナードは、細字・中細・中字が全ての軸カラーで選べ、ブラック ゴールドトリムのみ極細・太字もラインナップされていました。

一方のプロフィット ライトは、プロムナードのブラック ゴールドトリムで揃っている5種類に加えて、価格は変わってしまいますがズーム・ミュージックにも対応しています。

左から、プロフィット ライト(B)、プロムナード(F)、プロムナード(MF)

本体デザイン

プロムナードはプロフィットをベースにデザインされたもので、2つを比べると大きさはほぼ同じです。

左から、プロフィット Jr. S、プロフィット ライト(ブラック ゴールドトリム)、プロムナード(シャイニングブルー ゴールドトリム)、プロムナード(シャイニングレッド ゴールドトリム)

キャップと軸の先端がプロムナードは丸くなっています。プロフィット ライトはプロフィットのデザインなので、プロムナードよりも細くなっています。

ペン先仕様が同じなので、プロフィット ライトとプロムナードのペン先は交換しても使うことができます。

プロフィット ライト(ブラック)とプロムナード(シャイニングレッド)のペン先を交換した場合

軸とキャップはねじが切ってある位置がそれぞれ異なっているため、交換して使うことはできません。

プロフィット ライト(ブラック)とプロムナード(シャイニングレッド)のキャップを交換した場合
プロフィット ライトの軸にプロムナードのキャップを合わせると隙間ができてしまう。

クリップデザイン

クリップの形状は同じですが、プロムナードにはセーラーのマークや細かな模様の装飾が施されていたのに対し、プロフィット ライトは非常にシンプルです。

また、プロムナードはペン先は14金ですが、クリップ等の金具は24金めっき仕上げとなっています。

左から、プロフィット ライト(ブラック ゴールドトリム)、プロムナード(シャイニングブルー ゴールドトリム)、プロムナード(シャイニングレッド ゴールドトリム)
プロフィット ライト(ブラック ゴールドトリム)
プロムナード(シャイニングブルー ゴールドトリム)

キャップの機構

プロムナードには、インクの乾きにくいバネ式の「スライド式キャップ」という機構が採用されていました。プロフィット ライトには、このようなキャップの機構はありません。

とはいえ、もともと機密性の高い万年筆であることから、スライド式キャップがなくてもすぐに乾いてしまうことはない印象です。

万年筆は一日一文字を目安として書くことが推奨されていますので、キャップの機構にかかわらず定期的に使うことをオススメします。

まとめ

基本仕様や価格帯、シャイニングレッド、シャイニングブルーといったカラーバリエーションの軸を揃えていることから、プロフィット ライトはプロムナードの後継モデルであると言えます。

定番色のブラック以外に、ラメの入ったレッドとブルーを揃えているというのは、攻めたデザインではないでしょうか。

プロムナード(シャイニングレッド ゴールドトリム)
プロムナード(シャイニングブルー ゴールドトリム)

プロムナードを終売にして、新たにプロフィットシリーズに統一することで、ブランド力の向上や安定供給の面でのメリットがあったのだろうと予想します。

全てのカラーで選べる字幅が増えたことで、軸のデザインと字幅の組み合わせの選択肢が広がったことはとても良いことと感じます。

最後に個人的な意見ではありますが、私はプロムナードのキャップと軸の丸みのある先端の形状が好きです。慣れていないせいか、プロフィット ライトは重量が軽すぎる感じがします。

顔料インクや使用頻度の低いインクも乾かずに使えると思いお迎えしたプロムナード、これからも大事に使っていきたいです。

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