都会と地方での生活費事情 縁もゆかりもない地方に住んだらお金は貯まるのか?

日常生活
Photo by Victor Lu on Unsplash

私は新卒で入社した企業で、地方のけっこうな田舎の事業所へ配属され5年半をその地で過ごしました。

当時は給与も低く、生活費を抑えないと赤字になってしまう恐れがあるということで、優先順位の低い買い物は我慢して節約する生活を送っていました。

一般的なイメージとして、地方の方が少ない支出で生活できると思われていますが、私の実体験では出費はそこまで差がありませんでした。それぞれの費用について、比較してみたいと思います。

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住環境について

住居費

まず一番大きな金額になるであろう住居費からです。

都会と地方では最も差がつくのが住居費です。地方では安い家賃で広い家に住むことができます。ただ、選択肢が少ない可能性があるという点は、注意したいです。

地域によっては、単身世帯向け、ファミリー世帯向けの家が極端に少ない場合があります。また、賃貸を想定すると、希望の家賃と間取りが住みたいエリアにないことも多いです。この点では、やはり都会の方が選択肢が多く、条件に合う物件が見つかる可能性が高いです。

私は1LDKの物件に、会社の補助により月3,000円で住むことができていました。この家賃補助がなかったら毎月の赤字をボーナスで補填することになっていました。現在では家賃補助はありませんが、家賃分以上に給与が上がったので、赤字になることなく生活できています。

自家用車について

地方での生活は車が必須となることが多いです。都会では公共交通機関で十分に生活できますし、自家用車がなくても必要な時にはレンタカーやカーシェアを利用することで足りるでしょう。

地方では人数分の車が必要となり、駐車スペースの確保やガソリン代、任意保険の加入により費用が発生します。また、地域によっては冬用のタイヤが必要になり、保管場所も確保しなければなりません。

地方の賃貸では基本は駐車場は1台分は家賃に含まれていますが、2台目以降の駐車場利用は追加での費用がかかる可能性があることも忘れずに。

その他

生活に影響がある点としては、地方には病院が少ないです。病院が少ないため、競争がなく、医師の応対・サービスが悪いように感じました。

また、私が住んでいたのは、雪が降るような地域で夏は関東よりも気温は低く過ごしやすいのですが、冬の寒さの対策として、住宅には断熱材がしっかりと入っているため、夏は熱がこもり非常に暑いです。冬にはしっかりと冷え込み冷暖房費は思っている以上にかかりました。

衣料品について

近年では、ネット通販も普及しているので衣料品の購入は、地方にいても問題ないでしょう。しかし、実物を確認してから購入したい場合や直しが必要な場合、靴などの試着が必要な場合は困ることがあります。

高級ブランドのお店もなく、フォーマルな服装を探す場合は選択肢が限られてしまいます。

私の場合は、通勤は普段着でスーツの着用はめったになく、あまり服装に気を使わずにすみました。上着が必要な季節には、パジャマのような服の上に上着を羽織って通勤するようなこともやってしまっていました。

人に見せられないような服装で通勤していた日に、突然飲み会のお誘いがあることもありますが、一度帰宅してから飲み会に出かけるため、全く気になりませんでした。

食費について

食費は、都会と地方で大きく差はつかない印象ですが、どちらかといえば地方の方が安く抑えられます。親族や知人に農家や畑等をやっている人がいれば、お米や野菜をいただくこともあるかと思います。こういった場合は食費は安く済ませることができますが、毎回もらってばかりというわけにはいかないので、結局はお返しのため出費が発生することになります。

日々の買い物

まず、スーパー等での買い物は、生鮮食品は地方の方が比較的安いです。もちろん季節や天候に左右されるものも多いです。

全国展開の大手スーパーではプライベートブランドの商品も多く扱っていますが、そのような商品は全国共通の価格であるため、地域による価格差はありません。

外食

外食については、選択肢は限られてしまいますが、低価格帯でも美味しいものが食べられます。お店は閉店時間が早いので、残業後に家で食べることが難しいから外食するといった場合は、毎回同じお店に行くか24時間営業のチェーン店に行くことになります。

収入について

収入については、都会の方が高い収入を得ることができると思います。企業によっては、勤務地によって地域手当が出る場合もあります。私が地方勤務していた頃は、地域手当のシステムがあり関東勤務の社員と比べて基本給だけで年間30万円ほど給与に差がありました。現在は地域間の格差はなくなり、全国どこでも同じ給与体系となりました。

地方での生活全般で感じたこと

各項目の支出と収入をみてみましたが、都会での家賃と地方の家賃+自家用車費用の差、遊興費用の差が大きな生活費の差になります。これは、収入が同じだった場合には地方での生活の方がお金が貯まることになります。ただ、都会と違い満員電車での通勤がなかったり、通勤時間が短くて済む場合もあり、ストレスや時間の面では大きな違いが出ます。

地方では、地域の繋がりが強く、親戚や知人のネットワークが強固です。知り合いのお店やサービスを優先して使う傾向があり、その場合には特別価格で利用できるため、出費を抑えられる可能性があります。紹介も何もない状態で行ってしまうと、自分だけ正規料金を支払い損している気分になります。

都会での生活に慣れている人にとっては、地域の人の目が気になるかもしれません。みなさん噂話は好きだし、休日の行動も見られていることがあり、あまりいい気分はしません。

地方生活で驚いたこと

最後に、私が地方での生活で驚いたことについて、いくつか挙げてみます。

  • ゴミの収集が有料で高い
  • 会社の飲み会は一度帰宅してからお店に集合する
  • 知り合いの車は車種やナンバーを把握して、外出先で似た車を見たら確認する
  • クレジットカードが使えないお店が多かった

他にもたくさんありましたが、その地域特有と思われることが多いのでここでは省略します。

私の場合、会社の福利厚生による家賃補助のおかげで、少ない給与でも生活することができました。また、この時があったからこそ、生活費を抑えることが身につきました。

縁もゆかりもない地方に住んだらお金は貯まるのか?について、収入が同じであれば、もちろん貯まりますし、時間が節約できるので、新たに副業をすることで収入が増える可能性があります。ただ、地域のコミュニケーション・活動にも時間が取られることを考慮すると、簡単なことではありません。

地方での生活に憧れがある場合は、お金の面でもよくシミュレーションしてみることをオススメいたします。

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